リスク社会の科学教育―科学を統治する市民を育てるー

このブログは、大学で科学教育を担当している筆者(荻原彰)が、現代の巨大な科学技術を市民が適切に統治するため、科学教育はどうあるべきかを考えていくブログです

2020-01-14から1日間の記事一覧

リスク社会とその特性―リスク認知・リスク処理の科学技術への依存

1928年に開発されたフロンは、人体に毒性がなく、不燃性で化学的に安定している理想的な冷媒として、あるいは断熱材、発泡剤、半導体等の洗浄剤として1960年代以降急激に普及した。しかし、1974年にアメリカのローランドがNature誌に提出した論文がきっかけ…