リスク社会の科学教育―科学を統治する市民を育てるー

このブログは、大学で科学教育を担当している筆者(荻原彰)が、現代の巨大な科学技術を市民が適切に統治するため、科学教育はどうあるべきかを考えていくブログです

2023-03-30から1日間の記事一覧

判断を統合する―善き生のための思慮深さ 序説

日本の科学技術社会論を主導し,その基礎を作りあげた村上陽一郎は「科学者とは何か」(1)の中で「缶ミルクの教訓」と題してアメリカの食品会社の発展途上国支援の失敗を述べている.その会社は善意のキャンペーンとして,飢餓に悩むアフリカの家庭に自社…